こんにちは、心理カウンセラーの伊志川さくらです。
今何かで悩んでいる人も、そんなに悩んでいない人も、自分の情熱って何だろうと考えたことがあると思います。情熱とは、ここでは「本当にやりたいこと&大切なこと」としますね。
日常の出来事やわいてくる感情に気を取られて、自分の情熱について考えることってあまりないんじゃないかなと思います。日々のことで精いっぱいになってしまいますよね><
そこで今回は「本当にやりたいことを見つけるワーク」をご紹介していきます。
その前に少しだけ私の過去を例としてお伝えさせてください。
実体験なので参考になると思います。
ここからは過去を振り返ってストーリー調で書きますね。(です、ます調はやめますね)
12年前の夏、私は人生で一番深刻で絶望的な気持ちになっていた。
その日私は総合病院の診察で、女医の先生から衝撃的な事実を告げられたから。。

「卵巣がんの疑いがありますね」
淡々な表情で発せられた言葉を聞いた瞬間、私の心臓の脈拍がドクドクドクドクと強くなりはじめました。
たった28歳にして卵巣がんかもしれない自分。
そんな事態を経験する日がくるなんて、これまでの人生で1㎜も感じたことはなかった。
「早めに手術をして左側の卵巣を摘出したほうがいいですね」
「通常の卵巣の大きさが1cmに対して、あなたの卵巣は7cmまで膨らんでいます」
「腫瘍マーカー(血液検査)では、がんの可能性がある数値もでています…」
「これは異常値です。どうしてこれまで検診にこなかったんですか。。」

状況を説明されても、当時の私にはそれが現実だとは思えなかった。
まさか私の体の中で、そんな危機的な状況がおこっているなんて。。
家に戻って、血液検査の結果が書かれた紙を一人でぼーっと見ながら、近い将来におこりうるあらゆる不安や絶望が襲ってくる。
”私はこのまま死ぬのかな”

卵巣がんについて携帯で調べまくる。
「卵巣は沈黙の臓器といわれている」
「若年層の卵巣がんは、進行がかなり早い」
「手遅れになるケースもある」
卵巣がんの可能性をもつ私にとって、一番聞きたくない、知りたくない情報が目に飛び込んでくる。
首の皮一枚でつながっていた私のちっぽけな希望が、ガラガラと音をたてて一気に崩れ落ちていく。
焦り、絶望感から、携帯をもつ手が震えてくる。
額から冷や汗がじわっとでてくる。
リアルに死の恐怖に直面したとき、人間は何を思うんだろう。
その答えがその瞬間につまっていた。
結局、私の頭に真っ先に浮かんできたのがこれだった。
「私、死にたくない」
「まだ生きたい」
その次にうかんできたのは、これだった。
「私が死んだら、5歳の息子はどうなるんだろう」

「息子の未来は?」
「私がいなくても大丈夫なのか」
「もっと息子と時間を過ごしたい」
「いろんな経験や感情を共有したい」
そんな感情がわいてくると、自然と大粒の涙があふれてきた。
自分がこの世からいなくなることが信じられない。
息子の顔を見られない人生、息子の隣で寝ることができない人生、息子の手の温かみを感じられない人生。
そんな人生を一瞬でもイメージするだけで、胸が苦しくなる以上に、その痛みから耐えきれなくなる。。
そんな時、あらゆる後悔の気持ちがわいてきた。

「もっと息子に優しく接していればよかった」
「ありのままの息子を受けとめてあげればよかった」
「息子がイヤだって思うことを強制しなければよかった」
「もっと息子を抱っこして、手を握っておいたらよかった」
「息子のぬくもりをもっと感じていたかった」
「息子に”大好きだよ”って毎日何度でも伝えていればよかった」
「息子ともっと色んな場所で色んな経験をしていたらよかった」
それまでは「息子のことを十分に愛している」と自分で認識していたのに、あたり前の日々がなくなる危機に陥ったときに、はじめて「自分が思うほど、全然足りてなかった」ことに気づく。
そんなことに気づけたのも、死をリアルに意識せざるをえなくなった状況のおかげ。
より「今」の大切さを実感した出来事でした。
結果的に私は、その後4時間におよぶ全身麻酔での手術をして、左卵巣を摘出しました。
摘出した卵巣を病理検査にだして検査結果がわかるまでの2週間は、本当に生きた心地がしなかったですね。
念のためお伝えすると、今私がこうして記事を書けるのは、卵巣の腫瘍は陽性だったからです。
今は右卵巣のみで元気に生きれています^^
今回の私の経験からお伝えしたいことは、本当にやりたいことや大切にしたいことは、自分の人生のエンディングを強く意識すると見えてくる、ということです。
この「強く意識する」ことは、意外と難しいと思います。
この意識をよりリアルに感じやすいように、ある動画をご紹介します。
まずはこの動画をご覧ください^^
こちらの動画を見た後に、静かな部屋で一人になって少し考えてみてください。
・あなたは、死ぬ間際でどんなことを後悔しますか?
・何をやっておけばよかった、って思いますか?
ポイントは、余命3ヵ月と余命1年と期間を変えて考えてみることです。
期間に応じて、また違った内容がうかんできます。
このワークをやってみると、今の日常や生活、今後の人生においての捉え方が変わってきます。
時間がある時に動画を見ながら、本当にやりたいことや大切にしたいことを是非見つけてみてくださいね^^