こんにちは。
心理カウンセラーの伊志川さくらです。
今日は、心理カウンセリングの現場から、
HSPの方にぜひ知っておいてほしい
「自己信頼」についてお話ししたいと思います。
カウンセリングルームで、HSPの女性とお話ししていると、
とてもよく聞く言葉があります。
「自分の気持ちがわからなくなるんです」
「本音を信じたいのに、怖くなってしまって…」
もし、あなたも同じように感じていたら、
まずはこう伝えさせてください。
それは、あなたが弱いからでも、未熟だからでもありません。
とても繊細に、そして一生懸命に生きてきた証だってことです。
もくじ
自己信頼とは「揺れなくなること」ではありません
自己信頼とは
「常に自信がある状態」ではありません。
むしろ大切にされているのは、
どんな感情が出てきても
その存在を否定せずにいられる心の土台
です。
不安になる日があってもいい
迷いが何度も戻ってきてもいい
勇気が出ない自分がいてもいい
それでも、
「そんな私でも大丈夫」
と、心のどこかで感じられること。
これが、私が考える健やかな自己信頼です。
HSSPの方は、感受性が高く、刺激にも敏感です。
そのため感情が揺れやすく、
「こんなにブレる私は信頼できないのでは」と思いやすいのですが、
実際は逆なのです。
揺れに気づけること自体が、心の力のあらわれなのです。
HSS型HSPの自己信頼が育ちにくい理由
HSS型HSPの方は幼い頃から、
・周囲の空気を読む
・人を優先する
・「大丈夫な自分」でいようとする
ことを無意識に学んできた方がとても多いです。
その結果、
「本当は嫌だけど、私が我慢すればいい」
「やりたい気もするけど、失敗したら迷惑かも」
と、本音よりも“適応”を選ぶクセが身についていきます。
これは、生き延びるためにとても必要だった心の働きです。
だから、責める必要はまったくありません。
ただ、大人になった今も同じやり方を続けていると、
少しずつ「自分の感覚が信じられない」という感覚が生まれてしまいます。。><
自己信頼を高める方法①
感情を「評価」せず、「観察」する
感情について
「良い・悪い」「正しい・間違い」と判断しないことが大切です。
たとえば、
×「また不安になっている。ダメだな」
○「今、不安が出てきているな」
この違いはとても大きいのです。
感情は、あなたを困らせる敵ではありません。
心の状態を知らせてくれるサインです。
評価せず、そっと観察する。
それだけで、心は少し安心します。
この安心感の積み重ねが、
自己信頼の回復につながっていきます。
自己信頼を高める方法②
「小さな本音」を大切にする
自己信頼は、大きな決断からは育ちません。
変化が起こるのは、いつもとても小さな場面です。
・今日は少し早く休みたい
・本当は会話を控えたい
・今は刺激より安心がほしい
こうしたささやかな本音に気づき、
「そう感じているんだね」と自分に声をかけること。
行動を変えられなくても大丈夫です。
まずは、気づいて認めること。
それだけで、心は
「私はちゃんと聴いてもらえている」
と感じ始めます。
自己信頼を高める方法③
答えを出そうとしない
HSS型HSPの方はとても真面目で、
「どう生きるのが正解か」を考えすぎてしまうことがあります。
でも、心は
正解を急かされるほど、閉じてしまうものです。
だからこそ
「今、何が起きているか」を丁寧に感じることを重視します。
未来を決めなくていい
結論を出さなくていい
今この瞬間の、
・胸の感じ
・呼吸の深さ
・体の緊張
に、そっと意識を向けてみてください。
本音は、言葉よりも先に
身体感覚として現れることが多いのです。
自己信頼が育つと、心はこう変わります
自己信頼が育ってくると、
・迷っても、自分に戻れる
・人の意見を聞いても、飲み込まれない
・「これでいい」と感じる時間が増える
そして何より、
自分と一緒に生きている感覚が戻ってきます。
充実感とは、
頑張り続けた先にあるものではなく、
自分と離れずにいられた時間の中で生まれるものなのです。
必要なのは、
もっと頑張ることでも、変わることでもありません。
ただ、
自分の感覚を裏切らないこと。
今日ここまで読んでくださったあなたの心は、
もうすでに、少しだけ自分のほうへ戻ってきています。
そのペースで大丈夫ですよ^^



